牡馬と牝馬を、同じ物差しで見ていいのか

2,600頭の実績を性別で分けたところ、回収率にも走った回数にも差がありました。血統構造に至っては、牡と牝で逆の傾向が出ています。

成績データは2026.07.20〜2026.08.12に取得

勝ち上がり率は地方の勝利を含みます(獲得賞金は中央のみ)。

牡と牝では、回収率が 1.25倍違う差は「何戦できるか」に出ている血統構造は、牡と牝で逆に働くどう使うか

牡と牝では、回収率が 1.25倍違う

2018〜2022年産のうち、1走以上していて募集価格が判明している2,600頭が対象です。

募集の時点ではセン馬はほとんどいません。

牡として募集され、あとから去勢された結果です。

カタログを見て選ぶときの選択肢は牡か牝なので、ここではセン馬を牡に含めています。

募集時の性別頭数平均価格回収率勝ち上がり率平均出走数平均勝数
牡(セン馬を含む)1,282頭3,762万91.2%78.9%18.7戦2.34勝
牝1,318頭2,828万73.3%65.4%14.5戦1.47勝

牡の平均価格は牝より933万円高いにもかかわらず、回収率は上回っています。

同じ金額を出しても、返ってくる期待値が違うということです。

募集価格以上を稼いだ馬の割合も、牡が26.0%、牝が20.3%と差があります。

差は「何戦できるか」に出ている

1戦あたりの成績ではなく、出走回数そのものに差があります。

牡は平均18.7戦、牝は14.5戦。4.2戦の開きがあります。勝ち数も2.34勝と1.47勝で、0.87勝の差です。

牝馬は3〜4歳で繁殖に上がることが多く、走れる期間が短くなります。

1走ごとの力の差というより、使える期間の差が積み上がった結果と読むほうが実態に近いと考えられます。

牝馬には牝馬限定戦があり、賞金を取る機会の設計そのものが牡馬と異なります。 ここでは出走数と勝数だけを見ており、どのクラスで走ったかは区別していません。

血統構造は、牡と牝で逆に働く

当サイトの適性と血統構造を、それぞれの帯に分けて回収率を見ます。まず適性です。

適性(一口馬主型)の帯別 回収率

帯全体牡(セン馬を含む)牝
頭数回収率頭数回収率頭数回収率
C(〜59)371頭58.8%180頭75.5%191頭39.3%
B(60〜69)1,020頭74.0%507頭80.6%513頭65.4%
A(70〜74)1,031頭87.2%515頭94.4%516頭77.3%
S(75以上)178頭140.4%80頭145.4%98頭134.9%

適性は牡・牝どちらも、帯が上がるほど回収率が上がる方向に出ています。向きが揃っています。

ところが血統構造は、様子が違います。

血統構造の帯別 回収率

帯全体牡(セン馬を含む)牝
頭数回収率頭数回収率頭数回収率
D(〜69)244頭96.9%125頭132.9%119頭47.1%
C(70〜74)490頭80.7%248頭78.8%242頭83.0%
B(75〜79)798頭81.0%398頭85.2%400頭75.4%
A(80〜84)774頭81.3%359頭93.7%415頭66.8%
S(85以上)294頭91.8%152頭95.2%142頭86.7%

牡は血統構造が低い帯のほうが回収率が高く出ています。構造が低い馬に安い馬が多く、分母が小さいためと考えられます。一方牝は構造が低い帯で明確に落ちています。同じ指標が、性別によって逆向きに働いています。

どう使うか

この結果からは、牡と牝を同じ物差しで並べるのは無理があると言えます。

同じ適性・同じ血統構造の数値でも、期待できるものが違います。

当サイトの適性と血統構造は、血統表と種牡馬の産駒成績から計算しており、性別を材料に入れていません。

牡と牝で数値の平均もほぼ同じになります。

数値が同じでも実績が違う、という点は知っておいてください。

集計の条件
2018〜2022年産のうち、1走以上していて募集価格が判明している馬が対象です。未出走馬は返金がある場合があるため除いています。
性別は現在のもので判定し、セン馬は募集時の牡として牡へ合算しています。
獲得賞金は中央のもののみで、地方の賞金は含みません。売却後に他の馬主のもとで走った分も含まれません。
回収率は賞金のみで算出しており、維持費・保険料などの費用は含みません。

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